皆さんこんにちは!
食パン家あいの更新担当の中西です。
~“粉×水×発酵=香り”~
いいパンは材料ではなく工程で決まります。粉・水・塩・酵母(またはルヴァン)を温度と時間で丁寧にコントロールすれば、割れ際でパチパチ鳴るクラストとしっとりほどけるクラムが生まれます。今日から使える配合・発酵・焼成の型をまとめました。✨
目次
1|基本のフォーミュラ(目安)
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リーン生地(バゲット/カンパーニュ)
粉100% / 水65〜75% / 塩2% / 酵母0.1〜1.0% または ルヴァン20〜30% -
リッチ生地(ブリオッシュ/食パンリッチ)
粉100% / 水(牛乳)55〜65% / 砂糖5〜12% / 油脂5〜10% / 塩2% / 酵母1.0〜2.0% -
デニッシュ/クロワッサン
粉100% / 水(牛乳)55〜60% / 砂糖5% / 塩2% / 酵母1.5% / 折込バター 25〜35%
迷ったら粉100%基準で考え、水分=食感、塩=味の輪郭、油脂=口溶けで微調整。
2|温度設計=生地の人格 ️
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目標捏ね上げ温度(DDT):24〜26℃(リーン)/26〜28℃(リッチ)
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生地温度が高い→発酵早まる&締まり弱/低い→風味は出るが時間が必要
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季節の補正:夏は“水温冷やす・酵母減らす”、冬は“水温上げる・前種を厚めに”
簡易計算のコツ:
理想生地温×3 −(粉温+室温+ミキサー摩擦熱)=仕込み水温
3|前種で“香りの層”をつくる
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プーリッシュ:水分多め(粉:水=1:1)、室温で12–16h。香り明るく、気泡細かめ。
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ビガ:水分少なめ(45〜50%)、低温で12–18h。噛み応えと甘み。
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ルヴァン:小麦/全粒/ライ……粉の個性を酸味と旨みに乗せる。リフレッシュは毎日 or 仕込み前。
4|混ぜすぎない・捏ねすぎない ✋
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オートリーズ(粉+水だけで20〜40分)→グルテンの骨格が自然に整う
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本捏ねは**“膜が出る手前”**で止め、ストレッチ&フォールドで強さを積む
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生地を触る回数=酸化。香りは手数を減らして守る️
5|発酵と整形:ガスは“育てて逃す”⏳
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一次発酵:気泡を潰し切らずに、折り込みで層を作る
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分割→丸め→ベンチ:ガスを均し、生地の“肩の力”を抜く
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成形:張り出しで表面をピンと。張りが香りとクラムの内圧をつくる
6|焼成:蒸気と熱流の設計
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予熱は**高温(240〜250℃)**で十分に。
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スチーム初期強め→“耳”とクープの開きをつくる。後半は乾かして色と音をつくる。
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焼き上がりのサイン:裏面のトントン音が軽い/表面がパチパチ鳴く
7|代表アイテムの“型”
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バゲット:加水68〜72%、クープは浅く長く。蒸気厚め→後半排気
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カンパーニュ:全粒/ライを**10〜30%**ブレンド。バヌトンで骨格を作る
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食パン:ホイロ温湿を安定(35℃/75%目安)。窯伸びは“ガスの貯金”で決まる
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デニッシュ:バターは15〜18℃帯、三つ折×3で計9層×2。冷やしながら作業❄️
8|“よくある困りごと”と対処
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クープが開かない:発酵過多/表面乾燥不足→ホイロ短縮+初期蒸気増
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クラムが詰まる:捏ねすぎ/成形でガスを殺した→手数減+やさしく成形
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酸味が強すぎ(ルヴァン):リフレッシュ頻度UP/若めの種を使う
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皮硬すぎ:焼成後室内で10分休ませ、湿気を戻す
9|原価と仕込みの見える化
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粉100に対する原価%で管理。油脂・バターは価格変動の要注意
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日報:仕込み量・廃棄・売れ筋・気温湿度を1枚に。次日の配合に反映️
10|朝仕込みタイムライン(例)⏱️
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4:00 前種混和→本捏ね
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4:40 一次発酵開始(折り2回)
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6:00 分割・ベンチ
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6:30 成形→ホイロ
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7:15 焼成→店頭へ️
まとめ:温度・時間・手数の三点を揃えれば、配合は素直に応えてくれます。明日は**“水温を測る”**から始めてみましょう。
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