皆さんこんにちは!
食パン家あいの更新担当の中西です。
~“小麦・水・塩・酵母”からできている?~
パン屋をしていると、お客様から
「ここのパン、なんでこんなに香りがいいんですか?」
「小麦粉って、どれを使うかでそんなに違うんですか?」
と質問されることがよくあります。
パンは一見シンプルな食べ物ですが、
素材の選び方ひとつで味も香りも食感も大きく変わる、
とても奥深い世界なんです
今日は、
私たちのパンづくりのベースにある
**「素材へのこだわり」**について、少しだけ専門的なお話も交えながらご紹介します✨
目次
1. パンの主役、小麦粉の“個性”
パンの基本材料は、
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小麦粉
-
水
-
塩
-
酵母
と、とてもシンプル。
だからこそ、
小麦粉の選び方がパンの性格を左右すると言っても過言ではありません。
◆ タンパク量で変わる“もっちり・ふんわり・ずっしり”
小麦粉には、
タンパク質の量(=グルテンの量)が違うさまざまな種類があります。
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食パンやバゲット:強力粉(タンパク多め)
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菓子パン・ソフトなパン:中力粉〜準強力粉
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サクサクしたお菓子:薄力粉
同じパン屋でも、
-
食パン用
-
バゲット用
-
菓子パン用
と、用途ごとに粉を使い分けていることが多いです
「この食パンはふんわり、でもちゃんと噛みごたえもある」
と感じていただけるとしたら、
それは 粉のブレンドと水分量のバランスを
何度も試して調整しているからかもしれません
2. 水は“ただの水”じゃない?
パンづくりにおける水の役割は、
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小麦粉のデンプンをふやかす
-
グルテンを形成する
-
酵母を活性化させる
など、とても大きいです。
当店では、
地域の水道水をベースにしながら、
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季節による水温の変化
-
ミネラル分のバランス
を見て、
水温調整や氷水の使用などで
生地の状態を安定させるようにしています⏱
夏は水温が高くなりやすいので、
冷水や氷を使って
「こね上がり温度」を一定に保つ
ことが大切です
3. 塩は“しょっぱくするため”だけじゃない
パンづくりに欠かせない塩。
その役割は味付けだけではありません。
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生地をきゅっと引き締める
-
発酵のスピードをコントロールする
-
小麦の甘みや風味を引き立てる
など、
**パン全体のバランスを整える“縁の下の力持ち”**でもあります。
当店では、
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焼き菓子には甘みを引き立てるまろやかな塩
-
ハード系のパンにはミネラル感のある塩
と、パンの種類によって塩を使い分けることもあります
4. 酵母はパンの“性格”を決める存在
パンを膨らませる酵母には、
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インスタントドライイースト
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生イースト
-
自家製酵母(レーズン・ヨーグルト・りんごなど)
など、さまざまなタイプがあります。
◆ イースト vs 自家製酵母
イーストの特徴
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扱いやすく、安定した発酵
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スケジュールが組みやすい
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ふんわり軽い口当たりのパンに向く
自家製酵母の特徴
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香りや酸味など“個性”が出やすい
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発酵管理が難しく、手間がかかる
-
どっしりとしたパンやハード系に向く
当店では、
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食パンや菓子パン:イースト中心
-
カンパーニュなど一部のハードパン:自家製酵母と併用
というように、
パンごとに「ちょうどいい酵母」を選ぶようにしています
5. バター・油脂・砂糖…“脇役組”のセンスがパンを変える
ふんわりリッチな食感のパンには、
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バター
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ショートニング
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植物油脂
などの油脂類が入ります。
また、
-
砂糖
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はちみつ
-
水あめ
などの甘味料は、
甘さだけでなく “しっとり感” にも関わってきます。
◆ たとえば、同じ「クリームパン」でも…
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生地にバターを多めに入れれば、コクのあるリッチな味わい
-
砂糖を控えめにして、クリームの甘さを際立たせる
-
逆に、生地に少しはちみつを入れて香りをプラス
など、
配合のバランスを変えることで
「お店ごとの顔」がしっかり出るのがパンづくりのおもしろさです
6. アレルギーや健康志向への工夫
最近は、
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小麦アレルギー
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卵・乳アレルギー
-
健康志向(糖質・脂質を気にする方)
など、お客様のニーズも多様になっています。
すべてに対応できるわけではありませんが、
当店ではできる範囲で
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卵不使用の食パン
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バターを使わずオリーブオイル仕立てのパン
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砂糖控えめ・全粒粉入りのヘルシーパン
などもご用意しています✨
「うちの子、卵アレルギーなんです…」
とお悩みの親御さんに、
「このパンは卵を使っていませんよ」
とお伝えできるとき、
パンが“安心して選べる選択肢”になれた気がして、とてもうれしくなります。
7. 「素材の話」をするのも、パン屋の大事な仕事
レジでお客様とお話していると、
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「このパン、何が入ってるんですか?」
-
「どのパンが一番小麦の風味を感じられますか?」
と聞いていただけることがあります。
そんなときは、
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どの粉を使っているか
-
発酵にどれくらい時間をかけているか
-
どんな食べ方がおすすめか
を、できるだけわかりやすくお伝えするようにしています
パンは、
「なんとなく選んで食べてもおいしい」 食べ物ですが、
「どんな素材から、どんな手間でできているか」
を知ってもらえると、
もっと味わい深く楽しんでいただけるはずだと思っています
8. まとめ:シンプルだからこそ、“素材と向き合うパンづくり”を
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パンはシンプルな材料だからこそ、小麦粉・水・塩・酵母の質で大きく変わる
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小麦粉の種類・酵母の選び方・油脂や砂糖の配合…細かなバランスがそれぞれのパンの個性に
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アレルギーや健康志向にも、できる範囲で素材から寄り添うことが大切
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「何が入ってるの?」と聞かれたときに、胸を張って説明できるパンづくりを目指している
次にパンを食べるとき、
もし少し余裕があったら、
「このパン、どんな粉を使ってるんだろう?」
「どんな人が、どんな気持ちで作ったのかな?」
と想像してみてください
きっといつものパンが、
少しだけ特別な一口になるはずです
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